サラリーマンNSXオーナーと赤い跳ね馬フェラーリテスタロッサ
いよいよ神の思し召しにより、憧れのイタリアの赤い跳ね馬「フェラーリテスタロッサ」に会う日がやってきた。
そして、その足に使うのは、これまた日本が世界に誇るスーパーカー「HONDA NSX」
なんと贅沢な出会いなんでしょう✨(ビフォアーアフター調で)
いざテスタロッサの元へ
水先案内の神、もとい兄をNSXの助手席に乗せて、いざ鎌倉へ!じゃなかった(笑)いざ、テスタロッサの元へ!
はやる気持ちを抑えながら、兄としばし会話。
「テスタロッサのオーナーってどんな人?」
「なんか色々手広く事業をやってる、おっちゃんだよ。前はポルシェターボにもにも乗っていたらしい。
最近、腰を痛めて流石にテスタロッサはきつくなって来たから、そろそろ手放そうと思ってたらしいぜ。」
「ふーん、スーパーカー世代なんだね。でも、フェラーリやポルシェに乗ってるからには、怪しい仕事してるんじゃ?」
「まっ、細かいことは気にしないのがイタリア人だろ?これからフェラーリに乗ろうというお前がイタリア人にならなくどうする。」
助手席の神の声は、俺(ここからしばらく一人称が俺になります)をイタリア人にしてしまう凄みがあった。
これが、所謂フェラーリの魔力なんだろうか?会う前からいろんな意味でドキドキする俺。
どうしよう、もしかしてやばい系の人かな?
そんな、弱気な俺の気持ちを読んだかのような神の、もとい、兄の一言。
「引き返すなら今だぞ!一度フェラーリに会ったら、それこそ忘れられなくなって、ずるずると引き込まれてしまうぞ!」
いや、俺はフェラーリオーナーになるんだ!たとえどんな苦難が待っていても、エンツオが作ったイタリアの赤い跳ね馬を乗りこなすんだ!
フェラーリオーナーという人種
なんなんだろう、たかが車を買うだけなのに、この大騒ぎは。名著「そのフェラーリください」の著者もこんな気持ちだったのだろうか?
やはり庶民には高嶺の花なんだろうか?金持ちなら家にフェラーリを持って来させるんだろうか?
NSXを運転しながら、頭の中は期待と不安が交錯し、いつの間にか俺たちはテスタロッサが待つ場所に到着した。
そこは、何かのショップらしく、店の前には何台かの車が停めてあった。でも、テスタロッサの姿はなかった。
「さっ、着いたぞ。おっちゃんに挨拶に行こう」と神の、いや、兄の案内で店内に入ると
「おー、待ってたよ!始めまして、○○です。君がテスタロッサの新しいオーナーか?」
いきなり、ジャブを喰らった!まだ、買うと決めたわけではないのに、もう商談成立したかのような挨拶。これが、フェラーリ乗りの真骨頂か?
「初めまして、兄がいつもお世話になっています。○○です。今日はお忙しいところお邪魔して申し訳ありません。よろしくお願いします。」
テスタロッサとの邂逅
俺の、おっちゃんの印象はだたの田舎のおっちゃんでした(ごめんなさい)
こんな、おっちゃんがフェラーリオーナーなんだ!これなら俺もフェラーリオーナーになれるんじゃ?
「NSX、いい車だよね、なんで手放すの?」
おっちゃんのジャブが続く。
「はいっ!その、NSXは凄くいい車なんですが、フェラーリはやっぱり一度は乗ってみたい車なんです。まだ、迷ってますけど」
「じゃー、買うしかないね、裏で洗車中だから見ておいで」
おっちゃんの言うままに、神と、いや、兄と店の裏手で洗車中のテスタロッサに会いに行く事にした。
「こんんちは〜、少し汚れてたから綺麗にしとこうと思ってね〜」
これまた、軽い感じのお兄さんが、赤いぺったんこの、幅が広い車を洗車中だった。
「どうだ○○、初めて見たんだろ?」と神、もとい兄が呟く。
そう、まさにそれは今まで見た事のない、フロントとリヤの造形が全く違う、NSXとは全く違う車だった!
ボディカラーも同じ赤系だがうっとりするようなイタリアンロッソ、見る角度によって全く違う印象を与える巧みなデザイン、
まさに走る芸術品という表現がピッタリ当てはまるイタリアンスーパーカーが目の前に居た。
「俺これ買う」
今まで何度も車を見て来たけど、こんなに実車を前にしてドキドキした事はなかった。なんなんだろう?この感覚。
アニメ機動戦士ガンダムシリーズに登場する、ニュータイプの面々がよく使うセリフにも似た言葉よりも速く伝わる、あの感覚。
そう、もしかしたらテスタロッサから放たれたテレパシーを俺が受け取ってしまったのかもしれない。
その後の事はよく覚えておらず、気がついたら商談成立。俺はめでたくイタリアの赤い跳ね馬のオーナーになっていた。
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