サラリーマンによるフェラーリテスタロッサ個人売買顛末記
NSXとの辛い別れを終え、いよいよ、おっちゃんとのテスタロッサの商談に入る。
初対面で、一応口約束で買うことは決めていたが、具体的な交渉はまだだった。
価格や支払い方法、名義変更手順、アフターサービスなど、何も具体的な事は決まっていなかったのだ!
さあ、これからが本番、カウンターパンチを喰らわないよう、
モハメド・アリ並みの(旧いな〜)軽い足さばきで、交渉を乗り切ろう!
個人売買もスーパーな展開
「こんにちは、〇〇です。この間はお世話になりました。今日は、フェラーリの事で来ました。
単刀直入にお伺いしますが、お幾らで譲っていただけるのでしょうか?」
よしっ!良く言えた!最初が肝心だからな。おっちゃんに舐められないようにビシッと行かなきゃね。
「おっ、これまたズバッと来たね〜、ところでNSXはどしたの?今日は乗って来てないようだし。
あれと交換でも良かったけどなあ〜(笑)」
来た〜!おっちゃんの左ジャブ。
「あ〜、あれですね、あれは、処分しました。涙涙の別れを、先週して来たばかりです。」
「え〜、もったいないなぁ〜!あれって名車だよね〜。うん、もったいない事したね?」
左ジャブに続いて、ボディブローかよ!
「もう、あいつのことは忘れました!ところで、幾らなんですか?フェラーリは?」
倒れないぞ〜、負けないぞ〜、最終ラウンドまで立っててやるんだ!
「そうだね、キリがいいところで、あのNSXと同じ値段でいいよ。」
来た〜!右ストレート〜!
「えっと、NSXを買った時の値段ですか?それとも、売却した時の値段ですか?」
必死にスウェイしパンチをかわす俺
「1本だよ、決まってるじゃん!」
ガツーン!おっちゃんのアッパーカットが炸裂した!
「エイドリアーン!」と叫ぶ俺。
スーパーカーは金銭感覚を麻痺させる魔物
「じゃここに確認事項があるから読んでサインして。
多分大丈夫だと思うけど後でローン会社から電話があるから、頑張ってね。NSXが買えたんだから大丈夫でしょ!」
おっちゃんの店はオートローンを扱っている会社と取引があるらしく、俺はまたしても1000万近いローンを組む事になった。
大丈夫かな?俺って金銭感覚麻痺してる?
ただ、頭金を幾らか入れないといけないらしく、銀行口座から200万円ほど下ろして、おっちゃんに手渡した。
また、貯金が凄いスピードで減ってしまった(涙)。
「フェラーリいつ納車になりますか?」と、気弱になった俺。
「ローンが通ったのが確認できたら、お宅に届けるよ!」
なんか、おっちゃんが若干嬉しそうなのが気になった。
フェラーリ手放すのが寂しくないのかな?
おっちゃんの店から実家に帰る途中、これからの予定を考えてみた。
まずはローンが無事に通ったとして、保険対策の屋根付きシャッター付きガレージを建てて、
車両保険付きの◯◯◯万円の任意保険に入って・・・
おアーマイガッ!金が、金が、金が大量の諭吉が飛んでいく〜(涙)
家族会議開催
俺のフェラーリ購入をめぐり、一応家族会議みたいなものが開かれた。
というのも、新しいガレージを作るのに、設計図を作らないといけないし、費用の負担分を決める必要があったからだ。
「どんなガレージにするんだ?お前のフェラーリだけシャッター付きにするのか?幾らまで出せるんだ?」
会議というよりも、親父の一方的な質問ぜめに俺が答えるだけだった。
「横に3台並べて置けるのがいいんじゃない?親父のベンツと俺のフェラーリと下駄車用に、シャッターはフェラーリのとこだけでいいよ。」
という訳で、実家の新しいガレージ構想が固まった。費用の負担は半々という事になった。
ちなみに建設費用は200万円少々とのこと。
これでまた、◯◯◯万円の貯金が、大量の諭吉が飛んでいく〜(涙)
オートローンが通ってフェラーリが来るのが先か、ガレージが完成するのが先か、これからヨーイどんだ!
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