赤い跳ね馬フェラーリオーナーへの道 サラリーマン編
伝説の漫画『サーキットの狼』では、主人公がロータスヨーロッパとかディノなど、
パワー不足のマシンを抜群のハンドリングとテクニックを駆使し、
ライバルを蹴散らすストーリーが、子供心をがっちり掴んでいました。
漫画と現実の違い
そのライバルは、カウンタックやBBなどの圧倒的パワーを持つマシンだったりするので、
友達とパワーがあっても、テクニックがないとね〜、みたいな、車の事をよく知らずに、一人前のうんちくを語り合っていたものです。
でもですね、実際に免許を取って車を運転するようになったら、テクニックなんかより車の性能やデザインに目が行く訳ですよ。
現実は毎日公道レースをする訳でもなく、デートに使ったり、たまに高速やワインディングを走るくらいで、街乗りユースがほとんどですからね。
なので、私の車の購入ポイントは
1.デザイン
2.性能
3.価格
の順に優先順位をつけていました。
車の雑誌とかで、輸入車がドレスアップされているのを見かけては、いいなぁ〜、
お金があったら欲しいなぁ〜、と穴が空くほど本を熟読する毎日でした。
そんな自分が、念願のデザイン良し、性能良し、価格良し?の、スーパーカーNSX を手に入れて、その素晴らしさを堪能し、
至福の毎日を過ごしていたのも僅か2年余、人間の欲望は果てしないものだと気づかされる出会いが…
フェラーリオーナーへの道
前述の名著『そのフェラーリください』を読んでからというもの、来る日も来る日も、あたまの中はフェラーリを買う皮算用。
そのフェラーリください!―熱血購入マニュアル (レッドバッジ・カーライフシリーズ (178))やっぱり初心者は8気筒かな、いやフェラーリは12気筒でしょう!などと、自問自答を繰り返す毎日。
それから、気になるのは予算。車両本体もさる事ながら、保険、保管場所、アフターサービスなどなど、
心配し出したら、キリがない程購入までのハードルが高いフェラーリ。
燃費も気になるし、初めての左ハンドルという事で、有料駐車場や高速の入り口は面倒くさいな、
と、購入前からの心配事が絶えない車って、国産車にはない要素が満点。
しかし、そんな心配も名著『そのフェラーリください』によるとフェラーリの魅力なんだとか。
とにかく、フェラーリはフェラーリであって、他の車とは存在価値が全く違うらしく、高嶺の花フェラーリへの欲求は益々高まるばかり。
しばらくの間、輸入車雑誌と睨めっこしながら、標的とする(購入対象とする)フェラーリを探す日々が続きました。
そんな時、ある日突然、神の声が天から降りて来ました。
「テスタロッサを売りたいという人を知ってるけど、会ってみるか?」
はっ!誰だ?この声は?
ふと声がする方へ視線を向けると、そこには1つ上の兄が立っているではないですか。
「お兄さん、今、なんておっしゃいました?」
「俺の知り合いにテスタロッサに乗ってる人がいてさ、お前がフェラーリを欲しがっていると話したら、売ってもいいそうだって、だから一度会って話してみるか?」
うーん、なんて素敵なタイミングで現れた神、いや、兄。
「会う、会う、いつ会える?どこの人?何年式のテスタ?」
こうやって、私の願いは神の、いや、兄の計らいによって一歩実現に近づいたのでありました。
一介のサラリーマンであるこの私がフェラーリを手にいれる日が・・・
フェラーリ・テスタロッサ
言わずと知れた近代フェラーリの雄、泣く子も黙る水平対向12気筒エンジンミッドシップ、
伝統のピニンファリーナによる大胆なウエッジシェイプ、特徴なサイドスリットエアインテーク、
2mに届く車幅、どれを取ってもフェラーリ以外には実現出来ない、まさに走る芸術品。
漫画「サーキットの狼」の続編である、「モデナの剣」に登場する、エキゾチックスーパーカー。
こんな夢のような憧れの車が、自分を待っている。そう思うだけで胸が震えて、一刻も早く会いたいと思う日々であった。
私の憧れのフェラーリとの初顔合わせはいつになるのだろう。悶々とした日々が続いたある日、
「今度の日曜日にテスタロッサ見せてくれるそうだけど、行けるか?」と、不意打ちのような神の、いや、兄の声。
「行ける!行ける!NSXで行く!」
いよいよ、イタリアの赤い跳ね馬に会える。
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サラリーマンNSXオーナーと赤い跳ね馬フェラーリテスタロッサ
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